もちろん飲めます。ただし、全てのムスリムが飲めるというわけではありません。「ビール」という名前がついているものを飲むこと自体が良くないからハラムであるとするインドネシアのような国もあります。マレーシアではノンアルコール・ビールはハラールであるとするファトワを出していますが、インドネシアでは2014年ウラマー評議会によって、「ビール」というハラムとされるものの名前を含むものはハラムとして、ノン・アルコール・ビールであってもハラムとするファトワが出されています[1]。自国のファトワーに従うムスリムたちは飲むことに抵抗感を持つかも知れません。しかし、インドネシアでは、ハラムとされている酒類の販売や飲酒行為も地方条例で禁止されていない限り、処罰の対象にはなりません。インドネシアを含め、大部分の国においては、ムスリムに、アルコールを飲む、飲まないの選択肢が認められています。イスラムを国教としていない国では、ファトワー(法的裁定)は法的拘束力をもたないからです。インドネシアでも、Bir Bintang Zero、Bir Pletok(ブタウィ)、Bir Jawa(ジャワ)などはノン・アルコール・ビールは普通に販売され、社会で消費されています。大部分の地域で、アルコール度数5%以上の普通のビールも販売されています。ノンアルコール・ビールといっても、わずかにアルコールの成分が含まれているものもありますが、お酒(ハムル)ではない工業用エタノール(醸造用アルコール)であれば、一定基準以下(0.5%とするところが多い)であれば、ほとんどの国際的なハラール認証機関がハラールとしています。イスラム圏でよく飲まれているノン・アルコール・ビールとしては、Barbican Non Alcohol Malt Drink(UAE原産)、Taybeh Beer (パレスチナ原産)、Root Beer、Coffee Beerなどがあります。ノン・アルコール・ビールBarbicanはUAE、クウェート、バーレーン、ドゥバイ、サウジアラビアでも愛好家が多い低アルコールビール(0.01%以下)です。[1] https://www.halalmui.org/mui14/main/detail/bagaimana-kehalalan-root-beerBagaimana Kehalalan Root Beer?以下のサイトはマレーシア語のブログですが、ノンアルコールビールのハラール性についての情報が載せられています。(クランタンのマレーシア華人ムスリム協会(Persatuan Cina Muslim Malaysia =MACMA)会長のブログ)http://kacanghijaumedia.blogspot.com/2015/12/wajib-tahu-apakah-hukum-halal-air.html